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Daisuke Nakashima @ Barcelona

Barcelona在住フリーランスカメラマンの撮影後記。

ラコルーニャでサッカーを再確認。

先日、ラコルーニャに日帰りの取材に行く事になった。
そこでの出来事からちょっとサッカーを再考する事があったので、
まとめながら、そして、忘れない様に。

バルセロナに住む様になり、バルサのホームの試合をほとんど撮影する様になり、
いつの間にか、いつの間にかに、バルサのサッカーが一番のサッカーだなんて
思う様になってしまっていたのかな。

バルセロナに来た当初はロナウジーニョがいた。
メッシの成長を目の辺りにしてきた。そして、現在、世界最高の選手の一人となった。

バルサが6冠を達成した年は、3回も表彰の撮影をした。
CL決勝戦のマンU-バルサ戦もローマで撮影した。

そんな僕に取って、バルサのサッカーが理想のサッカーと思う様になったのは
すごく自然な事だったと思う。


それとは別に、エスパニョールの撮影をして、ものすごい充実感を感じる事がある。
セビージャのスタジアムに行って、応援の素晴らしさにウルッと来てしまった事もある。
最近では、ドルトムントのスタジアムの雰囲気も好きだ。

しかし、この感情を特に考えようと思った事は無かった。
あくまで、サッカーのオプションの様に考えていたのかもしれない。

なんでサッカーがこんな世界中で愛されているのか。
バルサの様なサッカーがあるから、そんな訳が無い。

バルサのサッカーには似ても似つかない様なサッカーばかりのはずだ。

ラコルーニャでの取材が終わり、飛行機までの時間がだいぶあったため、
街の散策の後、お茶でもしようと入ったカフェでは、
現地のチーム、デポルティーボ・ラコルーニャとレバンテの試合が放送されていた。

広めの店内はほぼ満席。
試合は終盤に差し掛かっており、0-2でラコルーニャが勝っていたのだが、
席に腰を下ろししばらくすると、レバンテが一点返し、試合が分からなくなった。
それまでの試合展開がどのようだったかは分からないが、
レバンテが怒濤の反撃に出ている様で、ラコルーニャは自陣での防戦一方だった。

店内は、若者よりは中年以上の人が多かった様に思ったが、
「そうじゃない、あっちだ!」とか、レバンテの怒濤の攻撃に手を組み
神に祈りを捧げながらTVを見つめると様々だった。

目の前の娘が二人の家族四人組にも動きがあった。
父親だけがTVを熱心に見つめ、女3人はTVに見向きもせず話をしていたのだが
いつのまにか、一人の娘もサッカーを見つめ始めた。
さっきまで黙りだったお父さんも、サッカーに関して口数が増えてきた。
しかし、この家族、この後、映画かなにかの予定があるようで、
ロスタイムに入る前後で女性陣が動き出した。
父親は、残り5分前後なんとかラコルーニャが逃げ切る事を祈る様に見ているのだが
女性陣はおかまい無しに、予定に合わせカフェを出る用意を始めた。
結局父親は、チケットを娘達に渡し、一人、最後を見届けるようだ。

試合終了までの20分程、画面に映し出されるサッカーそれ自体の質に
なにか魅了される様なものはなかった。
しかし、いつの間にかラコルーニャを応援し始めていた。
ものすごい濃密な時間を過ごした様な気がした。

ホイッスルが鳴り、ラコルーニャはなんとか逃げ切った。
父親は走って家族を追いかけ、その他も一斉に席を発ち始めた。

僕たちはまだ時間があり、そのまま次のバルサ戦を見始める。

画面に映し出されるサッカーは、本当に魅力的で
前半だけど、2-0とした。

しかし、さっきまでの高揚感はなく、なにか味気なく、
先ほどの試合の方が、遥かに楽しいものの様に感じてしまった。


バルセロナまでの2時間程のフライト中考えていたのは、
バルサの撮影は楽しいし楽だ。いつもバルサが攻めてくるので、シャッターチャンスも多い。

例えば、エスパニョールの撮影に行く時は、やはりつまらない。
シャッターチャンスもほとんどないかもしれない。
それでも、バルサ戦の撮影後と同じ位、満足する事が多かったりする。

それは、いつの間にか、サポーターの必死の応援に心が乗ってしまっていたから
なんだろうな~と。

90分のうち70分くらいはホントにつまらないな~と撮影している時がある。
それでも、下位や、中位にいる様なチームだと、
その時点で勝っててもなんとか1点差だったり、
むしろ、0-0や、負けてる事なんかも多くて、でも、降格しないためには絶対に負けれないし
なんとか引き分けでも良いから、1点取りたかったり、1点も絶対に与えられないという
ぎりぎりの展開が多くて、
最後の20分くらいは、ホントに神に祈る様な展開ばかりだったりする。

近年のバルサで、神に祈らなければ行けない様な試合は、年に数度有るか無いかだ。

サッカーと言う言葉に、プレーだけを連想してしまうと、
バルサのサッカーはスゴいなと心から思う。
ただ、プレーの周りまで考えた時、常勝軍団の応援に熱はあまり無い。
むしろ、中位以下のチームの方が燃えている。
これは、プロチームの話だけでなく、子供達のサッカーでの方が
それを見る親の応援度はすごいのかもしれない。

どっちが、どっちと言う事ではないのだけれど、
最近、プレー以外のその周りのサッカーと言うのをちょっと忘れてしまっていたかも。
でも、それがあるから、世界中で、たくさんのサッカーファンがいて、
世界中でサッカーが行われているんだなと、ラコルーニャで再確認。

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[ 2010/11/10 22:18 ] 観戦情報・旅行記 | TB(1) | CM(2)
はじめまして、golazoといいます。



サッカーが好きだ!!って一番思わせる瞬間だけど、ピッチ場で行われているサッカーだけみているとどうしても忘れがちになってしまう感覚ですよね。

サッカーに対する視野は広くしていかないとな、って感じた次第です。ピッチ場で繰り広げられているプレーだって、視野とか見方を広げれば解釈は無限と広がる。


非常に読みごたえのある文章で、時折共感を覚えながら面白く読ませていただきました。
これからもちょくちょく読ませていただきます(__)
[ 2010/11/22 20:51 ] [ 編集 ]
Re: タイトルなし
初めまして。コメントありがとうございます。
サッカー含め、何事でも、目先の事だけに集中しがちで些細だけど大切な事を
見落としがちになってしまいますね。。。
何事にも視野を広くいたいものです。自分がサッカーする時も含めて。
これからもよろしくどうぞ。
[ 2010/11/25 02:10 ] [ 編集 ]
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エリアの騎士
サッカー漫画
[2010/11/24 14:31] 漫画情報サイト
プロフィール

中島大介 ナカシマダイスケ

Author:中島大介 ナカシマダイスケ
サッカーを中心に様々なスポーツを撮影。
ヨーロッパ中でインタビュー、ポートレイト、イベントの撮影。
バルセロナの街並を背景にウェディングやカップルの撮影も。

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